ライブ音楽 · 自社プロダクト
今夜なにをやっているのか、誰も答えられなかった
火曜の夜に名古屋でどのバンドが演奏しているのか。それを知るには会場のサイトを一件ずつ開くしかなく、それでも大半は見落としていました。存在しなかったその一覧を自分たちでつくり、いまは LiveTribe として運営しています。
課題
始まりは、ありふれた疑問でした。当社代表のスティーブが、火曜の夜に名古屋でどんなライブがあるのかを知りたい、と。
調べる方法がありませんでした。日本には数千のライブハウスがあり、公演情報の出し方は一軒ごとに違います。フライヤー画像を並べたページ、ブログ、PDF、SNS、古いサイトに後付けされたカレンダー。そのほとんどが日本語だけで、構造化されたデータはまずありません。「今夜なにがあるか」を知るには、会場のサイトを二十件ほど順番に開いて、それでも大半を見落とすことになります。
情報そのものは公開されていました。ひとつにまとまっておらず、機械が読める形でもなかっただけです。
取り組み
- 誰でも見られる、ひとつのカタログ。 アーティスト、会場、公演をひとつの一覧にまとめ、都市、エリア、日付、ジャンルから検索できるようにしました。閲覧にアカウントは不要です。
- スケジュールの自動収集。 スクレイピングの仕組みが各会場のサイトを取得し、AI がそのサイト専用のパーサーを生成します。新しい会場を追加するたびにコードを書く必要はありません。生成されたパーサーは検証と採点を行い、サイトが変わったときには再確認します。
- シーンの側が引き継げるページ。 アーティストと会場は自分のページをクレームし、以降は自分たちで日程を最新に保てます。収集したデータが、手入れされたデータに変わります。
- 取り置きを、そのままの形で。 ファンはアーティスト経由で予約し、当日受付で支払う。日本のライブハウスの流れをそのままに、当日アーティストと会場が必要とする集計まで扱います。
- 最初の画面から二言語で。 すべてのページと通知を英語と日本語で。日本語名にはふりがなを持たせ、どちらからでも検索できます。
- 機械からも読める。 公開カタログを MCP サーバーとしても提供しているため、AI アシスタントが最初の疑問にそのまま答えられます。
結果
疑問に答えが出るようになりました。LiveTribe は livetribe.jp で稼働し、地元メディアからは「今夜の公演を確認する場所」として紹介され、会場とアーティスト自身がページを更新しています。
同時に、お客様にお見せできるいちばん分かりやすい実例でもあります。スクレイピング、AI によるパーサー生成、二言語対応のインターフェース、予約の流れ。どれも他社向けに手がけている仕事そのものが、自社が顧客であるプロダクトの上で本番稼働しています。